2012年3月1日木曜日

私はトムsulliovanを聞くかを見ることができれば

Idle Thoughts 推理・ミステリードラマ

 まだちょっと引っ張るA Study in Scarlet(「緋色の研究」)ネタ。

 本日は、先日紹介した作品からいきなり40年以上もの時を経て、つい最近制作・放映されたばかりの作品の紹介。厳密には「緋色の研究」のドラマ化ではなく、pastiche(パスティーシュ)としての制作。

 タイトルはA Study in Pink。
 「ピンク」と聞いてすぐにピンク映画を思い浮かべてしまったのは私だけだろうか。
 この作品が日本で放送される時のタイトルはどうなるのだろうか、と、ふと、どうでも良い疑問が湧いた。
 原作の翻訳本のタイトル「緋色の研究」や「緋色の習作」に倣えば、「ピンクの習作」あるいは「桃色の研究」か。いずれにしても何とも怪しげなタイトルである。

 幸か不幸か(?)ピンク映画のようなものを期待していた人の期待は大きく裏切られることになるが、この作品、個人的にかなりお薦めである。

 舞台は現代のロンドンで、それぞれのキャラクターの言動から所持品や役職名に至るまで今の時代に合うようにアップデートされている。この原作のヴィクトリア時代と現代の描写の対比が絶妙。

 基本的にこの作品をお薦めできないのは以下の方々。
  ・原作至上主義の方
  ・シャーロック・ホームズはジェレミー・ブレット(声は露口茂)じゃないとダメな方

 逆にお薦めしたいのは以下のような方々。
  ・ドラマ化における脚色を許容できる方
  ・パスティーシュを含めたホームズ作品のファン
  ・コメディーが好きな方(特にThe League of GentlemanやCoupling等のシットコムが好きな方)

 最近ではハリウッドでもホームズものが制作されて大ヒットを飛ばしたことは記憶に新しい。
 原作に拘らずに作品を楽しめる人でも、ハリウッドらしいスペクタクルな映像、人気・知名度・ルックスを兼ね備えた俳優陣を期待する人ならハリウッド版、原作を読み込んでいる人、ユーモア・笑いを重視する人ならここで紹介しているホームズものをお薦めする。


あなたは私のオプラ·ウィンフリーの写真を与えることができます

 日本ではまだ放送されていないかもしれないので、ここでは何を書いてもネタばれになってしまう。とにかく騙されたと思って是非一度見てみて欲しい。

 と、ここまで書いて、例によって「Youtubeならここで見られる」とリンクを貼ろうとしたら、以前あったように記憶していた動画は既に削除されていた。まだ放送されたばかりで、イギリスでもDVDが出てから一年も経っていないので、Youtubeに動画を上げてもすぐに削除されるのかもしれない。韓国語の音声吹き替え版らしきものはあるので、韓国語が出来る人ならそちらをどうぞ。

 イギリスで出ているDVDのカバーはこんな感じ。


(左からSherlock Holmes役のBenedict CumberbatchとDr John Watson役のMartin Freeman)

 Wikipediaによると、このA Study in Pinkは元々60分の単発番組として撮影されたらしい(これがパイロットエピソード)。しかし、その後BBCの判断で計三つの関連作品のシリーズものとして制作するために、このシリーズの第一作であるA Study in Pinkの台本を修正し、ディレクターを代えた上で撮り直したらしい(これが本編)。

 上記DVDには"A Study in Pink"の本編に加えて"The Blind Banker"、"The Great Game"の二作品と"A Study in Pink"のパイロットエピソードが収録されている。

 シリーズ全体に言えることだが、特にこのA Study in Pinkをフルに楽しむためには原作の予習・復習をお薦めしたい。A Study in Scarlet(緋色の研究)の内容がどれだけ頭に残っているかで、この作品の面白さは大きく変わって来ると思う。


女の子OMを有効にする方法

 ちなみにパイロットエピソードならまだYoutubeで見られる。両方見られるとすれば本編とどちらを先に見るべきか迷うところだろう。本編の前半の台本はほぼそのままパイロット通りなので、パイロットを先に見てしまうと結局本編の前半部はほぼ完全にネタばれになってしまう。本編の方が全般的に洗練されて細部に至るまで良く作り込まれている印象を受けるので、個人的には出来れば本編を先に見てパイロットはあくまでおまけとして鑑賞した方が良いと思う。

 ネタばれにならない程度に多少私の感想を。

 原作と違う点でちょっと気になったのは、ワトソンを含め周囲の人間がホームズを「ホームズ」ではなく「シャーロック」と呼んでいること。特� ��、ホームズの言動が原作にさらに輪をかけて失礼なものであるため、取りようによっては親しげな響きもする「シャーロック」というファーストネームで呼ばれているところに最初は多少の違和感を覚えた。
 制作陣の一人であるMark Gatissのインタビューを聞くと、そのような演出にした理由・背景が分かる。100%納得できる訳ではないが、考え方としてはありかもしれない。


私は魅力的な王子の写真を見ることができます

 個人的に特に気に入ったのはワトソンの人選とその演技。
 ジェレミー・ブレット版に慣れているホームズファンだと、どうしてもホームズやワトソン、その他のキャラクターの俳優陣がどうしてもイメージと違うと感じる人も多いだろう。私もジェレミー・ブレット版の大ファンなので、その気持ちは分からないでもない。
 上のDVDのカバーにあるように、今回のシリーズのホームズとワトソンのコンビは随分若い印象。ただ、原作にあるホームズとワトソンの出会いの場面の印象からすると、寧ろ今回のコンビの方が年齢という面では原作に近いかも。
 ジェレミー・ブレット版の大ファンとしてはどうしてもワトソンというとDavid BurkeやEdward Hardwickeの顔が浮かぶ。ここでワトソンを演じるMartin Freemanは、私にとってはThe OfficeでのTimの印象が強かったが、その役作りは良い意味で私の予想を裏切るものだった。
 特にIdlerとして気に入ったのが、原作に見られた無計画・無駄遣いで怠惰な様子、退屈でどこか刺激を求めている様子が、Martin Freeman演じるワトソンから充分感じられたことである。これはDavid BurkeやEdward Hardwickeからは感じられなかったものである。

**********************************************

Under such circumstances I naturally gravitated to London, that great cesspool into which all the loungers and idlers of the Empire are irresistibly drained. There I stayed for some time at a private hotel in the Strand, leading a comfortless, [16] meaningless existence, and spending such money as I had, considerably more freely than I ought. So alarming did the state of my finances become, that I soon realized that I must either leave the metropolis and rusticate somewhere in the country, or that I must make a complete alteration in my style of living.

**********************************************


The reader may set me down as a hopeless busybody, when I confess how much this man stimulated my curiosity, and how often I endeavoured to break through the reticence which he showed on all that concerned himself. Before pronouncing judgment, however, be it remembered how objectless was my life, and how little there was to engage my attention. My health forbade me from venturing out unless the weather was exceptionally genial, and I had no friends who would call upon me and break the monotony of my daily existence. Under these circumstances, I eagerly hailed the little mystery which hung around my companion, and spent much of my time in endeavouring to unravel it.

(A Study in Scarletより)

**********************************************

 もちろんジェレミー・ブレット版ではA Study in Scarletが制作されなかったので、ワトソンのこのような一面を表に出す必要もなかったのかもしれないが、David BurkeやEdward Hardwickeが演じたワトソンからは、勇敢さ、医者としての有能さ、人間味は感じられても、この原作の第一作にあったどこか退廃的なワトソンのイメージはどこにもなかったような気がする。

 ホームズ人気を考えれば、この作品も遅かれ早かれ日本でも放送されDVD化されるのはほぼ間違いないだろう。
 ハリウッド版ももちろんそれなりに良かったが、大のコメディー好きにして且つちゃんと原作を読んだ者としては、どうしてもこちらの作品に軍配を上げたい。

 とにかくいくら熱く語っても見てもらわなければ分からないので無駄な説明はこれくらいにしておくが、好き嫌いはともかく、繰り返し見れば見るほど、制作陣がどれだけ原作を読み込んだ上で拘りを持って作ったかが分かる作品である。


出演:
Benedict Cumberbatch (Sherlock Holmes)
Martin Freeman (Dr. John Watson)
Rupert Graves (DI Lestrade)
Una Stubbs (Mrs. Hudson)
Louise Brealey (Molly Hooper)
Vinette Robinson (Sgt Sally Donovan)
Tanya Moodie (Ella)
Siobhan Hewlett (Helen)
William Scott-Masson (Sir Jeffrey Patterson)
Victoria Wicks (Margaret Patterson)
Sean Young (Gary)
James Duncan (Jimmy)
Ruth Everett (Political Aide)
Syrus Lowe (Political Aide)
Katy Maw (Beth Davenport)
Ben Rufus Green (Reporter)
Pradeep Jey (Reporter)
Imogen Slaughter (Reporter)
David Nellist (Mike Stamford)
Louise Breckon-Richards (Jennifer Wilson)
Jonathan Aris (Anderson)
Lisa McAllister (Anthea)
Stanley Townsend (Angelo)
Peter Brooke (Taxi Passenger)
Philip Davis (Jeff)
Alison Egan (Jimmy's Mum)
Mark Gatiss (Mycroft Holmes)

テーマ : 海外ドラマ(欧米)
ジャンル : テレビ・ラジオ



These are our most popular posts:

LA-

私が再びショーを見ることができればよいと思って、私はDVDリリースを待つことが できません! 私たちが .... 13年後と今や ニューポートに住んでいて、彼女は最終的に、 マドンナが健康であるとみなそうとしているのが彼女の声を聞くということでした。 「彼女 は ... read more

Silver Train:処分済み

2011年10月9日 ... 古いエントリーでも、コメント頂戴出来れば、ピックアップ可能ですので、どうぞご遠慮無く 。 ... 本作の内容ですが、米人気TV番組ED SULLIVAN SHOWにTHE ROLLING STONESが出演した回のうち、4回分を番組 ... ない」ということになっていたように記憶し ていましたが、改めて聴いてみると、わりとハッキリ「SOME TIME」と歌っています。 ... 歌手としては、DUSTY SPRINGFIELDのI ONLY WANNA BE WITH YOUを聴くことが 出来る以外、特に「おー」と思う .... JUST LIKE TOM THUMBS BLUES ... read more

映画 エアポート77に出演している Tom Sullivan氏(トム・サリヴァン トム ...

2008年12月7日 ... 映画 エアポート77に出演している Tom Sullivan氏(トム・サリヴァン トム・サリバン) について・・・映画エアポート77に出演し ... できればスタジオレコーディング( レコーディングのデータはあるらしいです)されたものがオムニバスCDで手に入らない ... read more

Qwika - Marc Singer

彼が主演した彼の他のフィルムのいくつかは含んでいる(1982 年) 映画 私が聞くものを 見ることができれば 彼が実際のブラインドの音楽家を描写したところ トムSullivan、 ボディ化学、 監視人II そして荒野で通うことについての彼の映画は を ... read more

Related Posts



0 コメント:

コメントを投稿