ブルーズな おいやんの ウマシカな日々 - Yahoo!ブログ
小説や映画などで「悪役だけどビミョーに憎めない」キャラクターが登場することはよくありますが、どうやら現実にも結構いるみたいです。今回はそんな「お人好しな泥棒」たちのお話をご紹介します!
1. 努力までは盗まなかった泥棒
最初の例はスウェーデン。とある大学の先生のノートパソコンが盗まれてしまいました。パソコンはまた買えば良いとしても、その中にはお金では取り戻せないもの、つまり10年分の研究に関するデータがあったのです! バックアップを取っていなかった先生は失意のどん底……。
しかし盗難から一週間後、そのデータが入ったUSBメモリが届けられたのだそうです。ああ〜良かった! でも、データを移し替えるのには結構時間がかかったはず。わざわざそんな手間をかけるなんて、学問を尊重したんでしょうか……? 犯人は不明のままですが、とりあえずホッとできた先生。今度からはバックアップ取ってくださいね。
2. 子供には勝てなかった泥棒
ドイツのとある民家に、武装した泥棒が侵入! 物音を聞きつけて2階から降りてきた子供達が見たのは、自分たちのベビーシッターが銃を突きつけられているという恐ろしい現場でした。
こんなの大人でも泣いちゃいそうですが、ここで子供達はなんと「これをあげるから許して!」と、泥棒に自分たちのお小遣いを差し出したというのです! 勇気ある!
そんな子供達の姿を見た泥棒、恥じ入ってしまったのか、何も取らずに逃げていったそうです。
ちなみに子供達は2人とも7歳以下だったとか。すごいな〜!
3. 警察に協力してしまった泥棒
オーストラリアのスーパーの駐車場で、窓をきちんと閉めていなかった車を発見した泥棒。「しめしめ」と車内から携帯電話や財布を盗み出しました。
歩行者の誇張したフックの骨折
しかし手に入れた携帯の電源を入れてみてさすがの泥棒もビックリ。なんと児童ポルノの写真がいくつも入っていたのです。「なんじゃこりゃああ!! 」と怒りに突き動かされた彼は、驚いたことに自分の犯罪がバレるのも覚悟で警察へ!
結果、携帯の持ち主は逮捕されましたが、泥棒自身も1ヶ月の服役と罰金を科されました。良い人なんだか悪い人なんだか分かりませんね……。
4. 盗んだ車で走りだしたけど戻ってきた泥棒
今度はアメリカ。被害者は車で海へと釣りに来た22歳の女性とそのボーイフレンド。外が寒かったため、彼女は2歳の子供をヒーターをつけたままにした車内に残し、恋人の元へ。
その隙を突いて登場した泥棒、女性の車に乗り込み、発進した……のですが、数ブロック先まで行ったかと思うと、くるりと元の場所へ帰還し、下車。
「いったい何してんのよ!」と怒る女性。当然です。しかしそこで泥棒がひと言。
「何故、子供を車に置いたままにした?」
……盗らずにそれだけ言えばカッコ良かったのに。それとも母親に身をもって説教したかっただけなんでしょうか? 単に途中で気が変わったんでしょうか。謎。
結局女性が警察を呼んでいる隙に泥棒は逃走してしまったため、今でも詳しい動機などは不明なままです。しかしさっきから「泥棒は子供好きが多いのか? 」と思ってしまうようなケースが続きますね。
5. 思い出までは盗めなかった泥棒
これもアメリカ。治療不可能な末期ガンに冒されていた女性が、車から大切なカメラを盗まれてしまいました。彼女は自分が亡くなったあとも、家族の思い出に残ることが出来るようにとアルバムを作っていたのです。また、そのカメラは2年前に無くなった父親の形見でもありました。
"ブーツは、ビデオを歩くために作られている"
彼女はいちかばちか、テレビ番組を通して泥棒に訴えかけてみました。するとその数日後、テレビ局に1本の電話が。電話の主は名を明かさず「やったことに後悔している。カメラを返したい」と、カメラのありかを伝えたそうです。テレビを観ていたんですね〜!
6. サンタを盗んだが、最終的に自分がサンタのようになってしまった泥棒
これまたアメリカ。インディアナ州の民家の庭に飾ってあった風船人形のサンタやペンギンが盗まれる事件が発生。せっかくのクリスマスなのにデコレーションを盗られてしまった持ち主一家はガッカリ。
ですが数日後、サンタさんは戻ってきました。それだけならこれまでご紹介したエピソードと似たようなものですが、泥棒は何を思ったのか、お詫びの手紙に加え、もっと飾り付けをして貰うために100ドルまで残していったそうです。しかしそもそも、どうしてサンタの風船人形なんて盗んだんでしょう……。
7. 出世報告泥棒
夜中、あるお宅のドアをノックする音が。家主の男性が玄関の外に出ると、バッグが置いてありました。開けてみると、なんとそこには10年前に盗まれてしまった宝石類が! どうして今頃? もうここまで読んでパターンでお分かりかと思いますが、今回も泥棒が返しに来たわけですね。ただ、これはサウジアラビアのお話。どこの国にもいるんですね、こういう泥棒。
さて、今回のケースも手紙付き。「ごめんなさい、許してください」という内容に続き、「アクセサリーを盗んだときはお金に困っていたのだけど、現在は経済的に余裕も出てきたので、返すことに決めた」といったことが書いてあったそうです。がんばったんでしょうか。出世したんでしょうか。
ちなみに金の価格が10年前より上がっているので、持ち主の男性は「大きな利益を上げることになる」…..らしいのですが、コレは「儲かった」と言って良いんでしょうか?
私は歌詞のイーヴィーを行うと言う
8. 情けを捨てられなかった泥棒
次は南米に飛んで、ブラジルです。そしてまたもや車泥棒。多いですね。
さて、見事(といって良いのか分かりませんが)盗んだ車を運転していた泥棒の耳に響いたのは、電話の着信音。そう、持ち主が車に置きっぱなしだった携帯電話にかけてきたのです。「普通は出ないだろ」と思うのですが、何故かこの泥棒は通話ボタンを押しました。さすが南米。
話してみると持ち主のお肉屋さん、とても経済的に困っていることが分かりました。
「もう自分に残されたものはその車くらいなんだ」という持ち主の心からの訴えに泥棒も同情、結局、車を返したそうです。
盗みを働いてしまうくらいですから、泥棒もお金に困る気持ちがよく分かる立場だったのかもしれませんね……。
9. 大変すぎるものを盗んでしまった泥棒
9番目はベルギー、2009年の出来事。今回はデカい仕事ですよ! 泥棒が盗んだものはなんと約3億6000万円の価値(2012年現在)がある、ルネ・マグリットの名画『オランピア』。白昼堂々美術館のスタッフや来館者を銃で脅しながら強奪していくという、極めて大胆な犯行でした。
しかし2年後の今年、泥棒と美術館側での交渉の結果、この絵画は約730万円で買い戻されたそうです。2年間も売らずに持ってたの? それとも単にマグリットのファンだったの? という感じですが、どうやら「名画過ぎてブラックマーケットで売れなかった」というのが真相みたいです。
あまり高いものを盗むのもそれはそれで困るものなのですね〜。本来の価値の割にずいぶん妥協しているような気もするので、一応これも「お人好し」かな?
10. 夫婦の愛は盗めなかった泥棒
最後はカナダです。事件が起きたのは2011年のクリスマスイブ。泥棒が民家から盗んでいったものは、なんとある女性の夫の骨壺。「なんでそんなものを? 」という感じですが、なんでもこの亡くなった男性がホッケーのファンだったため、その骨壺もアイスホッケーのパックのような形にしたのだそう(だから泥棒も分からず盗って行ったのでしょう)。
なんにせよその女性にとっては、58年も連れ添った夫の大切な骨を納めたものです。彼女は「返して欲しい」というメッセージを公に訴えました。
すると今年1月中旬、彼女の仕事先に一つの箱が届きました。中には財布、宝石類と一緒に、骨壺が! 意外と泥棒にメッセージって届くものなんですね〜。なんにせよ良かった良かった。
女性は「返してもらえて嬉しい。人間には良心があるのね」と言っています。他のいくつかの例でもそうなのですが、盗まれたものが返ってくると、怒りより喜びが勝つみたいですね。「罪を憎んで人を憎まず」は世界共通なんでしょうか。しかしなんにせよ、泥棒にあわないのが一番ですよね……。
(文=阪井亮太/ 写真=Pouch)
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